2025.10.2

特殊ペイントで空間やモノを一新!用途・種類・依頼方法まで徹底解説

特殊ペイントで空間やモノを一新!用途・種類・依頼方法まで徹底解説

店舗やオフィス、商業施設の空間デザインにおいて他にはない個性を再現したいと考える企業は多いのではないでしょうか。
壁紙や通常の塗装では限界があるなか、「もう一歩進んだ表現」ができるとして注目されているのが特殊ペイントです。金属や石材のような重厚感、マットやラメなどで洗練された雰囲気などを演出したりと、従来の塗装では難しかったデザインを可能にします。

本記事では特殊ペイントについて特徴や施工事例、導入についてわかりやすくまとめました。施設や店舗の空間演出に悩むご担当者様へ導入のヒントとなる情報をご紹介します。

特殊ペイントとは?空間デザインを進化させる塗装技術

特殊ペイントとは?空間デザインを進化させる塗装技術

特殊ペイントとは、従来の「色を付けるだけの塗装」とは異なり、質感や光沢、立体感を演出できる塗装技術の事です。
例えば、金属のような輝きや石材風の重厚感、アンティーク調の風合いなど、壁紙や一般塗装では再現できない表現が可能になります。単なる仕上げでなく、ブランドイメージを高めるための空間演出手法として注目されています。

特殊ペイントの活躍シーン

特殊ペイントは、その表現力と機能性からさまざまな分野で導入が進んでいます。特に店舗や商業施設、住宅、車両や什器など、見せ方やブランドイメージが重視される場面で効果を発揮します。ここでは主な活用シーンをご紹介します。

店舗や商業施設の内外装
飲食店やアパレルショップ、美容サロンなどの商業施設では、特殊ペイントによって空間全体の印象を大きく変化させます。壁や天井の一部にメタリックやマット仕上げを施すことで、ブランドの世界観を表現でき、外壁に採用すれば店舗の存在感や集客力を高める効果も期待できます。

住宅やモデルハウスの演出
住宅分野でも、リビングのアクセントウォールや玄関まわりのデザイン性向上に特殊ペイントが利用されています。素材の質感を引き立てることで、空間に高級感と温もりを与え、住宅展示場やモデルハウスに導入すれば、訪れた顧客に強い印象を残し、差別化につながります。

車両・什器・看板などのカスタム
自動車やバイクのボディカラーだけでなく、商業施設の什器や企業看板にも特殊ペイントは効果的です。ブランドカラーを強調したり、独自の質感、自分だけの存在感を持たせることが可能で、競合との差別化やプロモーション効果を高められます。

特殊ペイントで表現できる多彩なデザイン

特殊ペイントで表現できる多彩なデザイン

特殊ペイントの魅力は、単に色を変えるだけではなく、質感や風合いを自在に操れる点にあります。店舗や施設のコンセプトに合わせ、アンティーク調の重厚感からモダンな高級感まで幅広いデザインを実現可能となっています。ここでは代表的な表現方法を紹介します。

エイジング加工
時間の経過による色あせや傷みを意図的に再現する技術です。新品の素材でありながら、まるで長年使い込まれたような質感や深みを持たせることができます。木材や金属、壁面など幅広い素材に施すことが可能で、自然なひび割れやサビの表現など、職人の技術によって仕上がりが変化するのが注意点です。
アンティーク家具やヴィンテージ調の空間演出に適しており、飲食店では温かみや居心地の良さを演出し、テーマパークでは非日常感のある世界観づくりに役立ちます。ホテルのラウンジやバーなどでも高級感と落ち着きを同時に表現できるため、利用シーンが非常に幅広いのが特徴となっています。

・メタリック塗装
金属特有の輝きや光沢を塗装で再現する仕上げ方法です。アルミやステンレスのようなクールな質感から、ゴールドやブロンズのような温かみのある表現まで、色調や粒子の大きさを変えることで多彩な演出ができます。塗膜に光が反射することで空間全体に奥行きときらめきを与え、見る角度によって表情が変化するのも魅力の一つです。
高級感や先進性を打ち出したい空間に最適で、アパレルショップのフィッティングルームやショールームの展示什器に使うとブランドイメージを強調でき、他にはない存在感を放つことができます。さらにホテルやレストランの内装に取り入れることで、特別感や非日常感を演出する効果も可能となっています。

・マット仕上げ
表面の光沢をあえて抑えることで、落ち着いた質感と大人っぽい雰囲気を演出できる仕上げです。光の反射が少ないため、色そのものの深みや素材感が際立ち、シンプルでありながら高級感を感じさせ触れたときにやわらかな印象を与える質感も人気で、居心地の良い空間づくりに効果的となっています。
主に、オフィスや会議室などのビジネス空間にて、集中力を高める静かな環境を演出できます。さらにラグジュアリーホテルの客室や高級マンションの内装では、派手さを抑えつつも洗練された印象を与えることが可能です。飲食店やカフェでも、落ち着いた時間を過ごせる空間演出として採用されることが増えています。

・ラメ / パール系
塗装に微細なラメやパール顔料を混ぜ込むことで、光の当たり方や見る角度によって色味や輝きが変化する仕上げです。単なる「色の変化」ではなく、動きのある奥行きや華やかさを感じさせるのが特徴で、非日常的で印象的な空間を演出できます。粒子の大きさや配合の仕方によって、控えめで上品な光沢から、キラキラと強い存在感を放つきらびやかな表現まで幅広く対応可能です。

イベントスペースやステージ演出、エンターテインメント施設では、照明との相乗効果で劇的な空間を生み出します。また、商業施設やショッピングモールのディスプレイ、テーマ性のある飲食店などでも導入され、来訪者の視線を自然に集める効果があります。近年ではオフィスのエントランスやホテルロビーなどでもアクセントとして用いられ、モダンで洗練された雰囲気づくりに役立っています。

特殊ペイントの機能性と実用効果

特殊ペイントは見た目のデザイン性だけでなく、実用的な機能を兼ね備えている点も大きな特徴です。商業施設や店舗では、美観を保つだけでなく、衛生面や耐久性といった性能も求められるため、特殊ペイントの効果が大きな価値を発揮します。

防汚 / 防水性
特殊塗料には水や油をはじく性能を持つものがあり、汚れや水分が染み込みにくくなります。雨や水滴は転がり落ちるため外壁や看板が汚れにくく、付着しても簡単に落とせるのが特徴です。水回りではカビや黒ずみの発生を抑え、清潔な状態を長く保てます。外壁や屋外の装飾、厨房や洗面所などに採用すれば、清掃やメンテナンスの手間を大幅に軽減でき、衛生管理の向上にもつながります。

・耐熱性
高温に強い特殊塗料は、熱による変色や劣化を抑えることができます。金属やコンクリートなど幅広い素材に対応でき、長期間の使用でも美観と機能を維持できるのが特徴です。工業設備や厨房周りの壁面に加え、自動車やバイクのマフラー、エンジン周辺などの車両パーツにも採用され、デザイン性と耐久性を両立させられます。

・抗菌 / 防カビ
特殊塗料には菌の繁殖やカビの発生を抑えるタイプもあり、衛生環境の維持に効果的です。壁や天井など広い面に施工することで、空間全体を清潔に保ちやすくなります。病院や福祉施設、飲食店など衛生管理が求められる場所で活用され、利用者や来訪者に安心感を与えることができます。

・耐久性
特殊ペイントは摩耗や退色に強く、日常的な使用環境でも美観を長期間保てます。屋外や人の出入りが多い空間でも劣化しにくいのが特徴です。その結果、メンテナンスの頻度を抑えられ、施設全体の維持コスト削減にもつながります。

特殊ペイントの価格・費用感

特殊ペイントの費用は「施工する場所」「面積」「デザインの複雑さ」「使用する塗料」によって大きく変動します。一般的な塗装よりも手間や工程が増えるため、コストは高くなる傾向がありますが、その分デザイン性や機能性で大きな付加価値を得られます。

施工場所・面積による費用目安

小規模なアクセント施工であれば、店舗の壁の一部や什器などに数万円程度から導入可能です。ポイント使いでも十分に空間の印象を変えられます。一方、店舗全体の内装や外壁といった広範囲になると、数十万円から数百万円に達することもあります。面積の広さに加え、デザインの複雑さや仕上げの種類によって費用が変動する点も押さえておきましょう。

デザインの複雑さによる価格差

単色仕上げは比較的低コストですが、エイジング加工やラメ・メタリックなど複数の工程を要するデザインは費用が高くなります。色の重ね塗りや質感の再現など職人の手作業が増えるほど、施工にかかる時間や人員も増え、その分価格に反映されます。ブランドイメージを際立たせたい店舗や特別感を演出したい空間では人気の高い仕上げですが、予算に応じてどこまでこだわるかを検討することが大切です。

素材・塗料のグレード別費用比較

使用する塗料の品質や特殊効果によって価格は大きく変動します。一般的な塗料に比べ、高級塗料は発色や質感の再現性が高く、耐久性にも優れています。その分、導入コストは高くなりますが、長期的に見れば塗り替えや修繕の頻度を減らせるため、結果的にメンテナンスコストの削減につながるケースもあります。空間の用途や想定する利用年数に合わせ、グレードを選ぶことが費用対効果を高めるポイントです。

特殊ペイント業者を選ぶポイント

特殊ペイントは高いデザイン性や機能性を求められるため、依頼する業者の技術力や対応力によって仕上がりに大きな差が出ます。失敗しないためには、以下のポイントを押さえて選定することが重要です。

実績・施工事例の確認

過去の施工事例をチェックすることは、業者の得意分野や仕上がりのクオリティを判断する上で欠かせません。写真だけでなく、素材感や色味を実際に確認できる現場見学やショールームがあれば、より具体的に完成イメージを掴めます。また、事例の多さや幅広さは信頼性の指標にもなります。自社の空間デザインに合った施工経験があるかどうかを確認することが、失敗を防ぐ大きなポイントです。

得意分野の違い

業者ごとに強みは異なり、店舗の内装デザインを得意とする会社もあれば、外壁や大型商業施設の施工に特化した会社もあります。得意分野を見極めることで、仕上がりの精度や対応力に差が出ます。自社の目的に合った業者を選べば、完成度の高い提案を受けやすく、イメージ通りの空間を実現できる可能性が高まります。施工規模や用途に応じて、最適なパートナーを見つけることが大切です。

見積もり比較で注意すべき点

複数社に見積もりを依頼した際、金額の差だけで判断すると仕上がりに大きな違いが出る場合があります。使用する塗料のグレード、工程数、仕上げの手法など、内訳を丁寧に比較することが重要です。一見安価に見える見積もりでも、必要な作業が省略されていたり、耐久性の低い塗料が使われていたりするケースもあります。価格だけでなく、品質や施工内容を含めて総合的に判断することが失敗を防ぐポイントです。

アフターサポートや保証の有無

施工後のメンテナンス体制や保証の有無は、業者選びで見逃せないポイントです。仕上がり直後は美しくても、時間の経過とともに劣化や不具合が発生する可能性があります。保証内容や定期点検、補修対応が整っている業者であれば、長期的に安心して利用でき、予期せぬ追加コストのリスクも減らせます。導入前にサポート体制を確認しておくことが、満足度の高い施工につながります。

特殊ペイントを依頼した際の流れ

特殊ペイントを導入する際は、最初の打ち合わせから施工・納品までいくつかの工程を踏みます。以下は一般的な流れの一例です。

1.ヒアリング
まずはお客様とコミュニケーションを取り、イメージをお伺いします。
2.デザインご提案
現地調査を行い設置場所や環境に適したデザイン・仕様までご提案します。
3.お見積もり
ご要望やデザイン案をもとに、詳細なお見積もりを提示します。
4.ご契約
ご契約書類を交わします。
5.製作
自社工場にてデザイナー監修の下細部までこだわり製作します。
6.納品
設置、取り付け施工、メンテナンスまでを一貫して行います。

特殊ペイントの事ならフィールド・クラブへ

特殊ペイントは、通常の塗装では実現できないデザイン性と機能性を兼ね備えた施工方法です。ブランドイメージを高めたい店舗や商業施設、差別化を図りたい企業空間において、他にはない表現を可能にします。エイジング加工やメタリック仕上げなど多彩なデザインに加え、防汚・耐久性・抗菌性といった実用効果も魅力です。施工費用は内容によって幅がありますが、長期的に見れば美観維持や集客力強化に大きく貢献します。

フィールド・クラブでは、企画からデザイン提案、施工、アフターサポートまで一貫対応が可能です。これまで培った豊富な実績をもとに、施設や店舗のコンセプトに最適な特殊ペイントをご提供いたします。空間に新たな価値を生み出したいご担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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