2025.12.4

FRP施工手順を完全ガイド!必要な材料・積層の流れ・仕上げ・注意点までも紹介

FRP施工手順を完全ガイド!必要な材料・積層の流れ・仕上げ・注意点までも紹介

FRP施工は一見シンプルに見えますが、正しい下地処理や樹脂配合、積層順序を見誤ると、強度不足や硬化不良などのトラブルにつながりやすい作業です。

本記事では、造形・サイン製作を手がけるフィールドクラブの施工ノウハウも踏まえながら、FRP施工の正しい手順を「現場目線」でわかりやすく解説します。必要な材料、積層の流れ、仕上げのポイント、失敗しやすい点まで網羅し、プロ品質に近づけるための考え方をまとめています。
これからFRP施工を学びたい方はもちろん、現場作業での再確認にも役立つ内容です。

空間づくりで失敗したくない方へ

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フィールド・クラブでは、空間の企画段階からデザイン・設計・造形・施工までを 一貫して対応し、「イメージ通り」と「現場で成立する」を両立した 空間づくりを実現します。

「まだ具体的に決まっていない」「まず相談だけしたい」 という段階でも問題ありません。まずは お気軽にご相談ください。

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実際のFRP施工手順を紹介!

FRP施工は「下地処理」「ガラスマット」「樹脂配合」「積層」「成形」という一連の流れを正しく行うことで、強度・耐久性・仕上がりが大きく変わります。ここでは現場で実際に行われている手順に沿って、ポイントを整理して紹介します。

1.下地処理

FRP施工の品質を左右する重要工程です。

・油分除去、乾燥
シリコン汚れや油分があると密着不良の原因になるため、アセトンや専用クリーナーで完全に脱脂します。
水分は硬化不良に直結するため、十分に乾燥させます。
・段差や破損部の補修
大きな欠け・割れはパテや樹脂で整え、強度の不足がない状態にしておきます。
・足付け研磨
サンドペーパーやグラインダーで表面を粗し、樹脂が食いつくように下地をつくります。
ツルツルの表面は密着不良の原因です。

2.ガラスマットを事前カット

作業中に切ると樹脂硬化が進んでしまうため、必ず施工前に準備します。

・形状に合わせた裁断
曲面、角部分は特にカットラインが重要。シワや浮きを避けるため、余裕をもってカットします。
・PLY設計
何層積むか、どの方向で重ねるか、部位ごとに強度をどう分散させるかを事前に決めておきます。

3.樹脂と硬化剤を調合

FRP施工で最もトラブルの多いポイントです。

・温度 / 湿度で配合比を調整
気温が高いと硬化が早まり、低いと硬化不良が起こりやすい。季節ごとに硬化剤の量を調整します。
・分量目安と混ぜ方
少量ずつ調合し、ムラが出ないようしっかり混ぜます。
・硬化不良を避けるための時間管理
可使時間(ポットライフ)を把握し、作業スピードを計算したうえで調合量を決めることが重要です。

4.樹脂塗布 → ガラスマット貼り

FRPの基礎となる工程で、仕上がりに大きく影響します。

・樹脂を薄く塗る → マット敷設
最初に薄く樹脂を塗り、マットを広げて位置を合わせます。
・脱泡ローラーで気泡を完全に抜く
気泡は強度低下の最大要因。ローラーで徹底的に脱泡します。
・角部の処理、R面の技術
曲面は樹脂溜まりやマットの浮きが出やすいため、丁寧な押さえとカットが必要です。

5.積層(ラミネート)

部位ごとに必要な強度に合わせて積み重ねます。

・1層ごとの硬化状態の見極め
硬化しすぎる前に次の層を貼ることで、層間密着が向上します。
・部位ごとに必要な強度を追加
サイン、造形、荷重がかかる部分など用途により積層枚数を変えます。

6.研磨・成形

FRPの質感・見た目を整える最終調整の工程です。

・波打ち、段差の修正
グラインダーやサンダーで平滑に整え、歪みをとります。
・造形やサイン設計の場合の成形のコツ
エッジを出す、Rを均等にする、陰影をコントロールするなど、意匠に合わせた調整を行います。

7.トップコート・仕上げ

耐候性・意匠性の最終仕上げ。

・トップコートによる仕上げ
ガラス繊維と樹脂を積層して成形した製品の表面に、塗布して仕上げます。
耐候性・耐水性を高める役割を持ち、屋外使用では特に重要な工程です。
・屋外耐久性を上げる方法
紫外線劣化を防ぐためUVカット仕様や仕上げの重ね塗りが効果的です。

FRP施工でよくある失敗と対処法

FRP施工では、わずかな工程ミスが強度低下や仕上がり不良につながります。
ここでは現場で特に発生しやすい代表的な失敗と、その対処法をまとめました。

●気泡が残る

原因-脱泡が不十分
  -各部、曲面でマットが浮く
  -樹脂量不足による浸透不良
  -温度が低く樹脂硬化が遅い場合にも発生

対処法-脱泡ローラーで丁寧に転がし、気泡を完全に抜く
   -角部は事前に小片マットを貼り、段階的に積層する
   -樹脂を適量確保し、ガラスマットへ十分浸透させる

●硬化不良

原因-硬化剤(MEKP)の配合不足または入れすぎ
  -温度、湿度が適正範囲にない
  -大量に混合し、ポットライフ内に塗布できない
  -水分や油分が下地に残っている

対処法-季節、温度に応じて硬化剤比率を調整
   -一度に大量に作らず、少量ずつ調合する
   -下地は完全乾燥させ、脱脂を徹底する
   -硬化不良が起きた場合は除去し、再積層する

●積層不足で割れ

原因-必要PLY数を満たしていない
  -部位ごとの荷重、応力を考慮していない
  -ガラスマットの方向性が一定で強度が偏る

対処法-部位の強度設計(PLY設計)を見直す
   -使用用途に応じた積層枚数を確保する
   -ガラス繊維の方向を変えて積層し、応力を分散する

●下地との密着不足

原因-足付け研磨が不足している
  -下地に油分、水分が残っている
  -埃や粉塵が付着したまま施工している
  -樹脂の浸透が不十分

対処法-サンディングでしっかり足付けし、表面を粗くする
   -アセトン脱脂→乾燥を徹底
   -エアブローで粉塵除去
   -樹脂を均一に塗布し、浸透を十分に確保する

施工後のメンテナンス方法

施工後のメンテナンス方法

FRPは耐久性の高い素材ですが、屋外使用や長期使用では樹脂やトップコートが徐々に劣化します。適切なメンテナンスを行うことで、強度や意匠の品質を長く保つことができます。

●定期的にチェックすべき点
表面のひび割れ・チョーキング(粉化)
塗膜の浮き・剥がれ
接着部の割れや隙間
変色や膨れ
特に屋外は、少なくても半年〜1年に一度の点検が理想です。

●トップコート劣化の目安
トップコートは紫外線や雨風で徐々に弱っていきます。
・色あせが強くなる
・表面が粉を吹いたように白っぽくなる(チョーキング)
・つやがなくなる
・表面に微細なひびが入る
これらが見られたら再塗装のタイミングです。

●屋外での劣化のポイント
屋外環境では、次のような要因で劣化が早まります。
・紫外線(UV)による樹脂のダメージ
・雨水、湿気による吸水
・気温差による膨張、収縮
・直射日光が集中する南向き、上面部の劣化が特に早い
屋外で長期利用する場合はUVカット入りのトップコートを選ぶと寿命が延びます。

●補修の簡易方法
小規模な劣化であれば、部分補修で対応できます。
・軽微なひび割れ→研磨→トップコート再塗布
・塗膜の浮き→浮いた部分の除去→研磨→トップコート
・欠け、割れ→パテや樹脂で補修→研磨→再塗装
・色落ち→トップコートの上塗りで復元
大きな強度低下や内部層の破損がある場合は、部分的にFRPを再積層する必要があります。

まとめ

FRP施工は、下地処理から樹脂配合、ガラスマットの積層、仕上げまで、どの工程も仕上がりの品質と耐久性に直結します。
また、施工後もトップコートの劣化や表面状態を定期的にチェックすることで、長期的に強度と安全性を保つことができます。
FRPは軽量で強度が高く、造形・サイン・建築補修などさまざまな分野で活躍する万能素材です。正しい知識と手順を理解しておくことで、より高品質で長持ちする施工が実現できます。

フィールド・クラブでは、デザインから施工までを一貫して行い、目的や環境に合わせた最適なFRP造形をご提案しています。
FRPを用いた造形を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください!

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