FRP施工手順を完全ガイド!必要な材料・積層の流れ・仕上げ・注意点までも紹介

FRP施工は一見シンプルに見えますが、正しい下地処理や樹脂配合、積層順序を見誤ると、強度不足や硬化不良などのトラブルにつながりやすい作業です。
本記事では、造形・サイン製作を手がけるフィールドクラブの施工ノウハウも踏まえながら、FRP施工の正しい手順を「現場目線」でわかりやすく解説します。必要な材料、積層の流れ、仕上げのポイント、失敗しやすい点まで網羅し、プロ品質に近づけるための考え方をまとめています。
これからFRP施工を学びたい方はもちろん、現場作業での再確認にも役立つ内容です。
空間づくりで失敗したくない方へ
- イメージはあるが、どう形にすればいいかわからない
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空間づくりでは「企画・デザイン・設計・造形・施工」を分断するのは非合理的です。 工程の分断は失敗と遅延の原因となり結果的に異なる空間になる可能があります。
フィールド・クラブでは、空間の企画段階からデザイン・設計・造形・施工までを 一貫して対応し、「イメージ通り」と「現場で成立する」を両立した 空間づくりを実現します。
「まだ具体的に決まっていない」「まず相談だけしたい」 という段階でも問題ありません。まずは お気軽にご相談ください。
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実際のFRP施工手順を紹介!
FRP施工は「下地処理」「ガラスマット」「樹脂配合」「積層」「成形」という一連の流れを正しく行うことで、強度・耐久性・仕上がりが大きく変わります。ここでは現場で実際に行われている手順に沿って、ポイントを整理して紹介します。
1.下地処理
FRP施工の品質を左右する重要工程です。
・油分除去、乾燥
シリコン汚れや油分があると密着不良の原因になるため、アセトンや専用クリーナーで完全に脱脂します。
水分は硬化不良に直結するため、十分に乾燥させます。
・段差や破損部の補修
大きな欠け・割れはパテや樹脂で整え、強度の不足がない状態にしておきます。
・足付け研磨
サンドペーパーやグラインダーで表面を粗し、樹脂が食いつくように下地をつくります。
ツルツルの表面は密着不良の原因です。
2.ガラスマットを事前カット
作業中に切ると樹脂硬化が進んでしまうため、必ず施工前に準備します。
・形状に合わせた裁断
曲面、角部分は特にカットラインが重要。シワや浮きを避けるため、余裕をもってカットします。
・PLY設計
何層積むか、どの方向で重ねるか、部位ごとに強度をどう分散させるかを事前に決めておきます。
3.樹脂と硬化剤を調合
FRP施工で最もトラブルの多いポイントです。
・温度 / 湿度で配合比を調整
気温が高いと硬化が早まり、低いと硬化不良が起こりやすい。季節ごとに硬化剤の量を調整します。
・分量目安と混ぜ方
少量ずつ調合し、ムラが出ないようしっかり混ぜます。
・硬化不良を避けるための時間管理
可使時間(ポットライフ)を把握し、作業スピードを計算したうえで調合量を決めることが重要です。
4.樹脂塗布 → ガラスマット貼り
FRPの基礎となる工程で、仕上がりに大きく影響します。
・樹脂を薄く塗る → マット敷設
最初に薄く樹脂を塗り、マットを広げて位置を合わせます。
・脱泡ローラーで気泡を完全に抜く
気泡は強度低下の最大要因。ローラーで徹底的に脱泡します。
・角部の処理、R面の技術
曲面は樹脂溜まりやマットの浮きが出やすいため、丁寧な押さえとカットが必要です。
5.積層(ラミネート)
部位ごとに必要な強度に合わせて積み重ねます。
・1層ごとの硬化状態の見極め
硬化しすぎる前に次の層を貼ることで、層間密着が向上します。
・部位ごとに必要な強度を追加
サイン、造形、荷重がかかる部分など用途により積層枚数を変えます。
6.研磨・成形
FRPの質感・見た目を整える最終調整の工程です。
・波打ち、段差の修正
グラインダーやサンダーで平滑に整え、歪みをとります。
・造形やサイン設計の場合の成形のコツ
エッジを出す、Rを均等にする、陰影をコントロールするなど、意匠に合わせた調整を行います。
7.トップコート・仕上げ
耐候性・意匠性の最終仕上げ。
・トップコートによる仕上げ
ガラス繊維と樹脂を積層して成形した製品の表面に、塗布して仕上げます。
耐候性・耐水性を高める役割を持ち、屋外使用では特に重要な工程です。
・屋外耐久性を上げる方法
紫外線劣化を防ぐためUVカット仕様や仕上げの重ね塗りが効果的です。
FRP施工でよくある失敗と対処法
FRP施工では、わずかな工程ミスが強度低下や仕上がり不良につながります。
ここでは現場で特に発生しやすい代表的な失敗と、その対処法をまとめました。
●気泡が残る
原因-脱泡が不十分
-各部、曲面でマットが浮く
-樹脂量不足による浸透不良
-温度が低く樹脂硬化が遅い場合にも発生
対処法-脱泡ローラーで丁寧に転がし、気泡を完全に抜く
-角部は事前に小片マットを貼り、段階的に積層する
-樹脂を適量確保し、ガラスマットへ十分浸透させる
●硬化不良
原因-硬化剤(MEKP)の配合不足または入れすぎ
-温度、湿度が適正範囲にない
-大量に混合し、ポットライフ内に塗布できない
-水分や油分が下地に残っている
対処法-季節、温度に応じて硬化剤比率を調整
-一度に大量に作らず、少量ずつ調合する
-下地は完全乾燥させ、脱脂を徹底する
-硬化不良が起きた場合は除去し、再積層する
●積層不足で割れ
原因-必要PLY数を満たしていない
-部位ごとの荷重、応力を考慮していない
-ガラスマットの方向性が一定で強度が偏る
対処法-部位の強度設計(PLY設計)を見直す
-使用用途に応じた積層枚数を確保する
-ガラス繊維の方向を変えて積層し、応力を分散する
●下地との密着不足
原因-足付け研磨が不足している
-下地に油分、水分が残っている
-埃や粉塵が付着したまま施工している
-樹脂の浸透が不十分
対処法-サンディングでしっかり足付けし、表面を粗くする
-アセトン脱脂→乾燥を徹底
-エアブローで粉塵除去
-樹脂を均一に塗布し、浸透を十分に確保する
施工後のメンテナンス方法

FRPは耐久性の高い素材ですが、屋外使用や長期使用では樹脂やトップコートが徐々に劣化します。適切なメンテナンスを行うことで、強度や意匠の品質を長く保つことができます。
●定期的にチェックすべき点
表面のひび割れ・チョーキング(粉化)
塗膜の浮き・剥がれ
接着部の割れや隙間
変色や膨れ
特に屋外は、少なくても半年〜1年に一度の点検が理想です。
●トップコート劣化の目安
トップコートは紫外線や雨風で徐々に弱っていきます。
・色あせが強くなる
・表面が粉を吹いたように白っぽくなる(チョーキング)
・つやがなくなる
・表面に微細なひびが入る
これらが見られたら再塗装のタイミングです。
●屋外での劣化のポイント
屋外環境では、次のような要因で劣化が早まります。
・紫外線(UV)による樹脂のダメージ
・雨水、湿気による吸水
・気温差による膨張、収縮
・直射日光が集中する南向き、上面部の劣化が特に早い
屋外で長期利用する場合はUVカット入りのトップコートを選ぶと寿命が延びます。
●補修の簡易方法
小規模な劣化であれば、部分補修で対応できます。
・軽微なひび割れ→研磨→トップコート再塗布
・塗膜の浮き→浮いた部分の除去→研磨→トップコート
・欠け、割れ→パテや樹脂で補修→研磨→再塗装
・色落ち→トップコートの上塗りで復元
大きな強度低下や内部層の破損がある場合は、部分的にFRPを再積層する必要があります。
まとめ
FRP施工は、下地処理から樹脂配合、ガラスマットの積層、仕上げまで、どの工程も仕上がりの品質と耐久性に直結します。
また、施工後もトップコートの劣化や表面状態を定期的にチェックすることで、長期的に強度と安全性を保つことができます。
FRPは軽量で強度が高く、造形・サイン・建築補修などさまざまな分野で活躍する万能素材です。正しい知識と手順を理解しておくことで、より高品質で長持ちする施工が実現できます。
フィールド・クラブでは、デザインから施工までを一貫して行い、目的や環境に合わせた最適なFRP造形をご提案しています。
FRPを用いた造形を検討されている方は、ぜひお気軽にご相談ください!