2025.9.19

BIMで変わる空間デザイン!3Dモデルの可視化と業務効率化

BIMで変わる空間デザインによる3Dモデルの可視化と業務効率化

近年、建築業界だけでなく商業施設やオフィス、展示会などの空間デザインにおいても「BIM」の活用が広まってきています。従来の2D CADでは伝わりにくかったイメージを、3Dモデルで可視化することで、デザイナー・施工者・クライアントの間で意思決定がスムーズになり、精度の高い空間づくりが可能になりました。

本記事では、BIM×空間デザインの基本的な仕組みから、実際に導入した場合のメリットや注意点、さらには導入のステップまで意外と知らない所を解説いたします。

これからBIMの導入を検討している方や、効率的なデザイン・施工プロセスを実現したい方はぜひ参考にしてください。

空間デザインに使われるBIMって何

空間デザインに用いられているBIMとは、建造物の空間情報を3Dモデルとして一元管理できる仕組みです。形状だけでなく、素材・コスト・施工工程などのデータを持たせることができ、設計から施工、維持管理までを効率的にサポートします。主に建築業界から広まっていきましたが、現在は空間デザインの分野でも定番になってきている現状です。

2D CADとの違い

従来の2D CADは平面図や立体図をベースにした設計でしたが、BIMは立体的な3Dモデルで設計を行えるのが大きな違いです。これにより、完成イメージを直感的に共有でき、設計段階でのミスや認識のずれを減らせます。特に空間デザインでは、照明・動線・家具配置などの要素を3Dで検討できるため、よりリアルな空間演出を事前に確認できる点が業者やクライアント目線でも大きなメリットとなります。

空間デザイン分野での活用シーン

商業施設・オフィス・展示会場所などの空間デザインでは、BIMを用いることでデザインの可視化、関係者間の合意形成、施工精度の向上が可能になります。クライアントへのプレゼン資料やシュミレーションとしても活用され、意思決定がスピーディーになるのも特徴です。

BIMで変わる空間デザイン

BIMとはなにか

BIM導入によりデザイン業界の変化を紹介していきます。

3Dモデルによる可視化

BIMを活用すると、図面だけでは伝わりにくい空間の広がりや高さ関係を3Dモデルで可視化できます。クライアントや施工者に対して、照明の当たり方や動線のシミュレーションを立体的に示せるため、プレゼンや合意形成がスムーズになります。

設計精度の向上

BIMは寸法や素材情報を正確に持たせられるため、設計の精度が大幅に向上します。例えば、壁材や床材の厚みを考慮した正確なレイアウト検討が可能になり、施工時の修正やトラブルを減らせます。空間デザインにおいても、家具配置や仕上げのディテールまで反映できるのが強みです。

情報共有のしやすさ

BIMは複数の設計者・施工者が同じモデルを共有できるため、検討や修正のスピードが速くなります。さらに資材数量や工期データを自動算出できるので、コスト管理が容易です。竣工後も3Dモデルがそのまま資産として残るため、リニューアルやメンテナンスへのデータ引継ぎがスムーズに行えるのも大きなメリットです。

▼BIMについては以下の記事もあわせてご覧ください▼
https://fieldclub.co.jp/column/bim-architecture/

空間デザインでBIMの導入に必要な主な条件

BIMに対応できるソフトウェア環境

まず必要なのは、BIMに対応したソフトウェアやハードウェア環境です。Autodesk RevitやArchiCADなどの専用ソフトを導入し、PCの処理能力やグラフィック性能を整えることが前提になります。空間デザインでは大規模な3Dモデルを扱うことが多いため、快適に動作する環境整備が欠かせません。

社員へのBIM研修

BIMを効果的に活用するためには、スタッフのスキルや教育体制が重要です。操作方法を習得するだけでなく、3Dモデルを使ったデザイン検討やデータ管理の考え方を理解する必要があります。空間デザインのプロジェクトでは、デザイナーだけでなく施工者や発注者もBIMの仕組みに慣れていると、よりスムーズに進行します。

データ共有ルールや初期コスト

BIM導入には、データ共有のルール作りと初期投資も不可欠です。ファイル形式や命名規則を統一しないと、複数人での運用時に混乱が生じてしまうなどの問題があります。また、ソフトのライセンス費用や教育コスト、社内ルールの整備には一定のコストがかかるため、事前に計画的な導入プランを立てることが求められます。

BIMで空間デザインを行う上での注意点

BIMで空間デザインを行う上での注意点を紹介

初期設定やテンプレート、情報不足

BIMは多機能で柔軟に活用できる反面、初期設定やテンプレート作成が不十分だと、後工程で修正やデータの作り直しが発生しやすくなります。特に空間デザインでは、家具や照明などのパーツ情報を適切に準備しておかないと、リアルな検討ができません。導入時には標準テンプレートや情報ライブラリを整えておくことが重要です。

ソフトの互換性問題

プロジェクトによっては、関係者が異なるBIMソフトを利用している場合があります。その場合、ファイルの互換性やデータ移行のトラブルが発生しやすく、効率化どころか逆に手間が増える可能性があります。空間デザインの現場では、事前に対応フォーマットを統一するなど、情報交換ルールを定めておくことが不可欠です。

教育・研修コスト

BIMを効果的に運用するには、スタッフの教育・研修コストを考える必要があります。また、操作を習得するだけでなく、データの正しい入力方法や情報管理の意識を浸透させる必要もあります。空間デザインでは関係者の多くがデータを扱うため、研修計画を立てずに導入すると、結局「使いこなせない」という結果になることもあるので注意が必要です。

BIMの空間デザインのことならフィールド・クラブへ

BIMは従来の2D CADでは難しかった空間イメージの共有やデータ管理を実現し、空間デザインの効率化と精度向上に大きく寄与します。3Dモデルによる可視化により関係者間での合意形成がスムーズになり、設計から施工、さらに維持管理まで一貫した情報活用が可能です。

導入にはソフトウェア環境の整備やスキル習得、データ共有ルールの確立といった準備が必要ですが、これらをクリアすればコスト管理やスピード感あるプロジェクト進行を実現でき、空間デザインの価値を大きく高められます。BIM導入を検討している方は、自社の環境やプロジェクト規模に応じて体制を整え、まずは小規模な試験運用から始めるのがおすすめです。

BIMを用いた空間デザインを検討している方はぜひフィールド・クラブにご相談ください
フィールド・クラブでは、BIMを活用した空間設計・空間デザインのサポートをしています。
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